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- W655978143 abstract "[目的]分子認識機能は、生物をランダムな外界と区 別された自律的な組織にする最小必要機能である。分 子認識を可能とする分子を設計・合成しその機能を明 らかにすることが、分子認識を基盤とする分野におけ る研究の始まりともいえる。従来では、シクロデキス トリンやクラウンエーテル、シクロファンなどの大環 状化合物が分子認識素子として研究されてきた。近年、 複数個のグリコウリル単位がメチレン基を通じて環 状につながった Cucurbit[n]uril(CB[n]と略)は、従 来の分子認識素子と全く異なる分子認識現象を示し、注目を集めてきている。特に 2000年頃Kimらが通常サイズの分子の包接に十分な大きさの空洞をもつCB[7]を発見 し、Inoue らが CB[7]を用いて、万能な生体接着剤と呼ばれるビオチン-アビジン生体 超分子系を凌駕する最強の人工超分子系を創出することに成功し、超分子化学に変革 を起こそうとしている。しかし、純粋な CB[7]は入手困難であり、修飾し難い。また、 CB[7]の分子認識機能に関しても未解明の部分が多くあると思われる。本研究は、 CB[7]による新規の分子認識能の発見および CB[n]の機能化を目的とする。 [結果]1.CB 誘導体の合成: CB[7]の逆相クロマトグラフ分離精製法を初めて確立 し、純粋な CB[7]を効率的に入手することを可能にした。また、メチルグリコウリル およびグリコウリルを 1:6:14 のモル比で反応させ、モノメチル CB[6]を初めてのモノ 置換 CB 誘導体として 14%の収率で合成し、2 次元 NMR スペクトル解析により構造を 決定した。2.分子認識: CB[7]とアミノ酸、ジペプチド、Ach類縁体、カルボン酸、アミ ドなど多種のゲスト分子との結合定数は、アクリジンオレンジを指示薬とした競合的蛍 光滴定により求めた。主な結果は Table 1 にまとめる。 [考察]α-アミノ酸の分子認識:8種類のα-アミノ酸について調査した結果、Gly の 結合は最も弱く、His、Trp、Lys、Met、Leu の順に結合定数が少しずつ増加したが、 いずれも弱い結合しか示さなかった。一方では、Tyr および Phe ははるかに強い結合 を示した。NMR 測定の結果に基づき、Gly、Trp および Lys では、H3N 基が CB[7] の入 口に結合し、親水性置換基は空洞の外に位置していると推測される。一方、Leu、Tyr および Phe は H3N 基を通じて CB[7] の入口に結合しながら、疎水性の置換基を空洞 内に配置させている。 ω-アミノ酸の分子認識:カルボン酸基の CB 空洞への包接はこれまで報告がなく、 α-アミノ酸の検討においてもそれを証するデータは得られなかった。ところが、ωアミノ酸については、極性のカルボン酸基が CB 空洞に包接されるという驚くべき結 果を得た。Table 1 に示すように、ω-アミノ酸の結合能は、CH2数の増加に伴い有意 に向上し、7-アミノへプタン酸で最大となる。これは、カルボン酸基が CB[7]の空洞 内に包接されていることを強く示唆する結果である。直接的証拠は NMR 測定から得ら O N N N N O" @default.
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